正直読書

本のこと、日常のこと。司書の勉強中。

私が図書館で働くことになった理由⑤そして来年に向けて

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この記事で最後になります。
長くお付き合いいただきありがとうございました。

職場復帰

3ヶ月の自宅療養を経て、職場復帰を果たした。
相変わらず薬は飲んでいたけれど、体調も次第に安定していたし、ずっと家にいるのも不安だった。


地方自治体は、異動の機会が多い。
大抵の職員は4年目に職場異動を経験することから、私にも異動のチャンスがあるのではないかと考えたのだ。


職場からいきなり消え、復帰した私に対して、様々な反応があった。
よそよそしく接する人、今まで通りを取り繕う人、興味のないような顔をする人。


この件に関して当事者と呼べる者は少ない。
遠巻きに見ていた者が大半だ。
彼らの多くは、同情を全面に出して接してくれた。


外から見ててもあれはひどかったね。向こうが悪いよ。あなたは何も悪くない。無理しないでね。


療養するまで、そんな言葉は一度も掛けられたことがなかった。
嬉しい気持ちと同時に、なぜもっと早く言ってくれなかったのか…と恨むような気持ちもあった。
そんな自分が少し悲しかった。


復帰とはいっても、職場の人間は変わらない。
凍りつくような雰囲気の中、仕事をするのは誰でも辛いだろう。
異動の可否が決まるまで2ヶ月。
辛抱の末、予想だにしない結果が待っていた。

異動先は…

異動の発表日、私は上長に呼ばれ、部屋へ通された。


「おいぬさん、次の勤務先は図書館です。」


………


と、図書館………!


驚く私に、いままでお世話になりました、と形ばかりの挨拶を済ませた上長。


確かに図書館への異動希望は出していたけど、本当に叶うなんて。
人気の部署でもあるが、枠が少ない上に司書資格を持つ職員が優遇されると聞いたことがある。
資格のない私にとって、図書館は手の届かない遠い場所だった。


ようやく終わった。
2年にも及ぶ戦いに、ピリオドが打たれたのだった。

それから、そしてこれから

図書館で勤務するようになって、半年が過ぎた。
大好きな本に関する業務、そして優しい方々に囲まれて、のびのびと仕事をしている。


異動してしばらく、図書館とは、また、仕事に没頭することのできる環境がこんなにも素晴らしいことなのかと、日々驚くことばかりだった。


今が夢なんじゃないかと不安になったり、昔のことを思い出して動悸がしたりすることも少なくなった。
薬の量も減った。
あの時のことは、完全に過去になったのだと実感する。


来年、絶対に実現したいことがある。
司書の資格を取るのだ。


もっともっと図書館業務に詳しくなって、みんなが使いたくなるような、行きたくなるような図書館を作りたい。
異動してから、優しくフォローしてくれた同僚や上司。
これからは私が彼らを支えられるようになりたい。


そして、もう一つ。
この4年間をすべて見てきた彼氏と一緒に住むことになった。


会っている最中に体調が悪くなって急に帰ったり、泣き出したり、予定をドタキャンしたりと散々だったのだが、それでも黙って横にいてくれた。


ありがとうという言葉では足りない。
気持ちを伝え続けられるよう、元気でいなくてはならないなと思う。



というところで、終了です。
今後ともよろしくお願いします。良いお年を!