正直読書

本のこと、日常のこと。司書の勉強中。

森博嗣

「夏のレプリカ」の杜萌ちゃんについて思うところ

夏のレプリカ (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/11/15メディア: 文庫S&Mシリーズのなかでも唯一無二の存在感を放つ杜萌ちゃん。 そんな彼女について思うところを語っていく。 「ままならなさ」に支配される杜萌ちゃん 「夏のレプリカ」は、萌絵ちゃんと…

森博嗣の手のひらで転がされる「幻惑の死と使徒」

幻惑の死と使途 (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/11/15メディア: 文庫 曖昧さのなかにある核心 本作の被害者はマジシャン。そして舞台はマジックショー。 イリュージョン中に亡くなった彼は、どうして殺されたのか。 イリュージョンのトリックや、容疑…

「幻惑の死と使徒」と「夏のレプリカ」を交互に読んでみた

幻惑の死と使途 (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/11/15メディア: 文庫夏のレプリカ (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/11/15メディア: 文庫 一体なにが起きてしまうのか? 森博嗣のS&Mシリーズ6、7作目。とても斬新な作品である。 「幻惑の死と…

色々突っ込みどころのある「封印再度 WHO INSIDE」

封印再度 (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2000/03/15メディア: 文庫 終始ハッピーな2人 S&Mシリーズ5作目。 見所は間違いなく、萌絵ちゃんの企てたエイプリルフールの悪戯だ。 諏訪野や周りの大人を巻き込んでまで犀川先生に一泡吹かせたい萌絵ちゃんと、…

萌絵ちゃんが成長してる!森博嗣も成長してる!「詩的私的ジャック JACK THE POETICAL PRIVATE」

詩的私的ジャック (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 1999/11/12メディア: 文庫「すべてがFになる」ではピカピカの大学1年生だった萌絵ちゃんが、今作では徹夜で課題に取り組む3年生に。 中国出張中の犀川先生にかわり、途中まで萌絵ちゃん1人で事件に挑む。 …

定義すれば、存在する「笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE」

笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 1999/07/15メディア: 文庫いやぁ〜、面白かった! ミステリーに館はつきものだけど、これはその中でも特にお気に入りだ。 萌絵ちゃんと犀川先生が招待された「三ツ星館」に隠された謎…

シリーズで一番地味かもしれない「冷たい密室と博士たち DOCTERS IN ISOLATED ROOM」

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)作者:森 博嗣発売日: 1999/03/12メディア: 文庫SMシリーズ2作目。 正直、謎解き自体はシリーズの中で一番地味だと思っている。 前作の「すべてがFになる」で「うおおおお最高!」となった人が、今作で「あれ…やっぱいいか……

原点にして頂点「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」

すべてがFになる (講談社ノベルス)作者:森 博嗣発売日: 1996/04/03メディア: 新書いやぁ、最高でした。犀川先生と萌絵ちゃん最高。可愛い。 二人の結婚式いつですか? 殺人事件に関するミステリーパートと、犀川先生と萌絵ちゃんのイチャイチャパートが交互…

森博嗣のオシャレ小説 シリーズ1作目「ゾラ・一撃・さようなら」

ゾラ・一撃・さようなら (集英社文庫)作者:森 博嗣発売日: 2010/08/20メディア: 文庫森博嗣のオシャレ小説。 「暗闇・キッス・それだけで」の前の物語である。 oinusamausagisama.hatenablog.com読み終えた率直な感想としては、2作目の方が面白い。 人物の…

軽妙で心地よい森博嗣の世界「暗闇・キッス・それだけで」

暗闇・キッス・それだけで作者:森 博嗣発売日: 2015/01/26メディア: 単行本 森ワールド全開。 これを読んで良いと思ったらきっと他の作品も気に入るだろうし、ダメだったらこれ以上森博嗣を読むのは止めたほうが良い。 タイトルに惹かれて読んでみたのだが、…